映画「 フライトプラン 」鑑賞

　本日、池袋シネマサンシャインの４番館にて「 フライトプラン 」の初日初回を観て来ました。例によって、１月１３日の記事に対する結果を、感想として記述させて頂きます。

　＜ この作品を観ようと思った理由 ＞

�T.　作品を厳選し、数年おきにしか主演しないジョディ・フォスターが選んだ作品だから。彼女が主演作を選ぶポイントは、完成された脚本を読んだ時の”勘 ”らしい。「 告発の行方 」（ '88 ）と「 羊たちの沈黙 」（ '90 ）で２度のオスカーに輝き、監督もこなすハリウッド一の才媛。今年１１月１９日で４４歳。２児のママ。

　”密室サスペンス＆強い母親＋親子の繋がり ”を迫真の演技で観せてくれた前作「 パニック・ルーム 」はまぁまぁ面白かった。ジョディ曰く「 確かに今作にも類似点はあるけれど、全然違うのよ。よりヒッチコック的で、もっと精神的・内面的なアプローチが強いわ 」らしい。

＜ 結果 ＞

　ジョディ・フォスターの迫真の演技が素晴らしい！焦り、不安、孤独、絶望、怒り、その心の痛みが、ビシ！ビシ！と伝わって来る！観ているこっちも、心配で心配で堪らなかった！しかし・・・ただそれだけの映画だったとも言える・・・。
　
�U.　物語の設定が面白そう。ベルリンからニューヨークへ向かう最新鋭旅客機。夫を交通事故で亡くし、失意のままに娘ジュリアンと共に搭乗している母カイル。高度１万メートルの上空で、娘が忽然と姿を消した・・・！？必死に娘を探す母カイル！だが！乗客も搭乗員も、誰一人として娘の存在そのものを知らないと言う！？誰も信じられない不安と恐怖！孤独と絶望・・・。いったいどんな陰謀なのか！？オチはどうなるのか！？

＜ 結果 ＞

　離陸後３時間が経過しているのに、付近の乗客は勿論、全てのスチュワーデスが娘の存在を記憶出来てないなんて、絶対に有り得ない！”無関心という設定 ”にも歩度がある！

　「 陰謀 」と言えば「 陰謀 」だが、自分の立場（ 職業 ）を利用した、たんなる金欲しさの「 悪巧み 」ですね。”説明（ 描写 ）不足の悪人 ”が、決して巨大でもなけれが強くもなく怖くもなく、「 こん奴か・・・」って感じで、なんか興奮が冷めちゃいました・・・。

�V.　ジョディが演じる母カイルの設定が面白そう。彼女の職業は航空機の設計士。しかも！彼女自身が設計した新型旅客機の中で事件が起きる！つまり！犯人と互角に駆け引きしながら闘える状況が作られている！「 知的でタフ 」と「 夫は事故死＋娘は行方不明で情緒不安定 」という対極の女性を絶妙に演じ分けられるのは、抜群の演技力を持つジョディの真骨頂であろう！

＜ 結果 ＞

　機内のセットが素晴らしい出来映え！とても広い空間を感じさせてくれるが、そのデザイン設定は全く架空のもの。凄くリアルで豪華に造られた機内中を、右へ！左へ！上へ！下へ！必死に走り回るジョディの血気迫るタフさと、抜群の表現力を十分に堪能させてもらった！

�W.　リアルなネタが随所にあり、臨場感ある本格的サスペンスらしい。ちなみに、ピーター・サースガードが演じる私服の航空保安官は、”９・１１ ”以降に欧州でも導入する国が増えた新しい保安システムである。

＜ 結果 ＞

　犯人の正体が判明するまでは、確かに”本格サスペンス ”であったと思います。しかし！ジョディの強さと凄さに、犯人の強さと怖さが負けてしまっている！犯人は、計画的にジョディ一家を利用したつもりだったが、どっこい！相手が悪かった！母親と子供との「 絆 」には、想像を超える強さがあることを、犯人には想像も出来なかったことでしょう。でも、それは仕方の無いことです。だって、宇宙人の超能力でさえも、「 絆 」を断ち切ることは不可能だったなんて、誰もが理解していることではありませんからね。（ 笑 ）

　物語のラストで思ったことは、ジョディはアラブ人の男性に一言きちんと謝るべきだ！あのアラブ人の男性は、とても人間が出来ている！